自律神経失調症という病気もあるように常に自律神経が乱されている人が多い現代。
自律神経を乱す要因はたくさんありますが、その最大の要因は何なんでしょうか。
また、それを改善に役立つ最も基本となる生薬=薬草は何でしょうか。

自律神経の解剖学的な話はご存知の方が多いですし、それに関わるwebサイトは多数あります。
解剖学的な話はご理解されているという前提で、今日はその自律神経を乱す一番の要因について皆さんと考えを共有できたらな、と思い記事にしてみました。

現在、
・妊娠中で自律神経が乱れて不安でいっぱいの人
・産前産後の精神的に辛い症状が出ている人
・夫婦関係、職場関係で自律神経が乱れて不安不満の多い方
・自律神経失調症と診断を受けた方
・いろんな病気を患って不安な方
は、是非最後まで読んでいただき、
自律神経の乱れる要因と整える生薬を学んでいただき
さまざまな病気の治癒や予防へ繋げていただけたら幸いです。

~~~~目次~~~~

1、今の世代が感じたことのない”寒暖差”
2、自立神経を乱す最大の要因=温度差
3、血管同士の温度差が生み出す体調不良
4、自律神経を整える最も基本の生薬
5、まとめ)自律神経を整えることが健やかに生きるカギ

1、今の世代が感じたことのない”寒暖差”

 

まだまだ残暑が厳しいこの季節。
ですが、これは日本だけではなく気球規模で起こっている問題です。
現在、世界中で熱波や寒波が起こっており、この原因は、地球温暖化の影響であるとテレビでは騒いでおります。
しかし、多くの天文学者は太陽の周期の関係による地球の寒冷化と言っております。

現にイギリスのノーサンブリア大学の天文学者であるバレンチナ・ザルコヴァ教授は『これから地球が寒冷化に向かう』と言っております。
ザルコヴァ教授は97%の確率で地球気象の未来予測をする教授で太陽プリズムを可視化するデジタル画像分析の手法を開発した人です。
過去の天文学者たちは黒点の数を観測することで太陽の活動状況を推測したのに対して、ザルコヴァ教授はプリズムを応用することにより高精度の観測結果を得ることに成功しています。

また、2009年頃に訪れたイギリスのティムズ川が凍結していた歴史が残されています。
ティムズ川は、新潟でいうと信濃川、北海道でいうと石狩川くらいの大きさがあり、
その大河が凍結したとはかなり寒かった事が想像できますが、
歴史的にも地球規模で幾度となく寒冷化が起こっていたことを示しています。

科学的な背景からも歴史的な背景からも

『地球が周期的に寒冷化している』

という考え方に矛盾はないでしょうし、

”我々世代が感じたことのない寒暖差の激しい時代”

に直面していることは紛れもない事実です。

では、歴史的に幾度となく起こっているこの”気球規模の寒暖差”を人類はどうやって切り抜けてきたのでしょうか。
また”寒暖差”が生み出す人体への影響について今一度確認してみましょう。

 

2、自律神経を乱す最大の要因=温度差

 

我々人間の体温は36度〜37度に保たれています。
外気の温度が急激に上がると、汗をかいて気化熱として熱を体外へ放散します。
何故なら汗は最も効率的に熱を取り去る技術であるためです。
逆に外気温が下がると、身体中の汗腺を閉めて熱の放散を抑え込みます。
こうやって体温を一定に保とうとする働きが出てきます。

この体温を一定に保とうとするときに、働く神経が”自律神経”です。

・体表面には温度を感知するセンサーが無数に貼り巡らされています。

・そのセンサーで温度変化を感知し、自律神経を興奮させます。

・その自律神経の指令によって汗腺の動きや内臓の動きを調節しています。

では、寒波や熱波のように暑い日が寒い日が連日のように続くとどうなるでしょうか。

自律神経は通常、日中の活動中の神経と夜寝ている時の神経を自然界の温度と光によって律動的にこの2つの神経を働かせています。
しかし、常に高温状態や低温状態が連日のように続くと、このどちらかの神経が興奮状態に陥ると上手な使い分けができなくなります。
この2つの神経を上手な使い分けができなくなった状態が”自律神経失調症”という病態です。

つまり、自律神経を乱す最大の要因の一つは”温度差”となります。

自律神経を乱すことによって精神的にも肉体的にも疲労が積み重なり、簡単な風邪だけではなく精神疾患などいろんな病気を発病します。

 

3、血管同士の温度差が生み出す体調不良

 

では、確かに地球レベルでの寒暖差は自律神経を乱しています。
しかし、自律神経失調症と言う病気があるように常に自律神経を乱している人たちもいます。
地球規模での寒暖差がないにも関わらずなぜ常に自律神経を乱しているのでしょうか。
結論から言いますと、”血管同士の温度差”が常に自律神経を乱す大きな要因の一つです。

我々の体の中には血管と言う血液を流す管があります。
そして、その90%以上は細い管である毛細血管であり、残りの10%は太い血管になっています。

それぞれ血管は役割が大きく異なります。
太い血管は水道管と同じで、血液を遠くまで届ける働きがあります。
細い毛細血管はたくさんの穴が開いている多孔質であり、栄養素などの物質の交換を行います。

ですが、体に分解されず残ってしまった化学物質は、この毛細血管を詰まらせていきます。
詰まった血管で体液や血液の停滞が起こり、血液が行き届かない所が生じます。
すると、血液が行き届いた所と行き届かない所の”温度差”を生じます。
この”温度差”を埋めるために、常に自律神経の働きを過敏にさせていると考えられています。

常に細い毛細血管を詰まらせている人たちが、
常に自律神経の働きを過敏にさせているため、
『自律神経失調症』という病態を引き起こしております。

つまり、”血管同士の温度差”がこの疾患の原因の一つになります。

この毛細血管を詰まらせる原因物質は人種や民族によって異なります。
それに関しては以前のブログに記載しましたのでご参照ください。

日本人の体内に残るゴミ達の末路

 

4、自律神経を整える最も基本の生薬

 

では、”温度差による自律神経の失調”を整える時に使う生薬はなんでしょうか。
それは桂枝(けいし)という生薬が自律神経を整える主役=主薬になります。

桂枝(けいし)という呼び名よりシナモンという呼び名の方が一般的かもしれません。
漢方薬で最も基本の生薬が桂枝(けいし)=シナモンですが、世界中の伝統医学でも最も基本となる植物です。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10828654/

上記の論文は、インドのアーユルヴェーダ医学の論文になりますが、ここの論文で使われているニッケイと言う薬草は日本の漢方薬では桂枝(けいし)=シナモンに相当します。

この論文で言われていることは、

・桂枝(けいし)には、炎症物質の除去

という効果があるよ、と書いています。

桂枝(けいし)の作用を一言で表すと、”血管内の炎症物質を除去する”という効果になります。

では、この作用がどうして自律神経を整えることに繋がるのでしょうか。
・桂枝(けいし)が炎症物質を除去することで、血管内の壁が元通りに修復します。

・血管内の壁が修復されると、血液の流れが細部まで行き渡り、血流が改善します。

・一定の血液が細部まで行き届くようになると、”血管同士の温度差”はなくなります。
そうすると、温度差で過敏に働いていた自律神経が自然と緊張から解放されていきます。

自律神経の乱れが解消されると、インターネットや文献検索をすると出てくるような

* 胃腸機能の調整
* 免疫力の回復
* 中枢神経系の興奮を鎮静
* 水分代謝の調節
(漢方生薬研究所のHPより引用)

という桂枝(けいし)の作用が自然と起こります。
これらの作用は桂枝(けいし)の作用ではなく、自律神経を整えた結果起こる作用と理解するのが自然ですね。

5、まとめ)自律神経を整えることが健やかに生きるカギ

 

・自律神経を乱す最大の要因=温度差
・自律神経を整える生薬=桂枝

これに加えて、当店では
・日本の伝統療法の鍼灸治療
・ロシア人が考えたバイオレゾナンス治療
・イギリスの自然療法のバッチフラワー
も治療の道具として使用していますが、どれも治療の目的は自律神経を整えることです。
なぜなら、
”自律神経を整えること”が世界中で行われているすべての伝統療法の根本的に治療にあたるからです。
つまり、
”乱れた自律神経を整えること”は、今後起こる気象変化に対応し健やかに生きるヒントの鍵を与えてくれるのではないでしょうか。