古い書物に書かれていることが全てではない。
しかし、
最新の書物に書かれている事が全て良い訳でもない。
治療も同じです。
最新の治療が良いとは限りません。
古い臭い治療が全て悪いとも限りません。
その代表例が”気管支喘息”という病気の治療です。
今日は気管支喘息の話をピックアップしてみました。
~目次~
①気管支喘息に使用する吸入薬はとてもシンプルで画期的
②喘息治療の内服薬は漢方薬の方がシンプルで効果的
③羽生結弦選手のように鍼灸治療を喘息治療に追加すると効果的
④治療をよりシンプルにするために
①気管支喘息に使用する吸入薬はとてもシンプルで画期的
喘息発作が辛い患者さんはよく吸入薬を使います。
とてもシンプルで、効果的な治療方法だと考えています。
なぜなら肺にダイレクトへアプローチできるので効率的な上に、
他の臓器への影響が極めて少ないので副作用の軽減につながります。
今は、いろんな種類の薬を混ぜている合剤もあるので一回の吸入で効果的に治療ができます。
さらに、吸入機器そのものの開発も進んでいるので、老若男女で扱いやすいように工夫されています。
薬(drug)を患部まで送り届ける(delivery)システム(System)を
専門用語でDDS(drug delivery system)と言いますが、
この技術の進歩によって救われている方は多数いる、というのが事実です。
②喘息治療の内服薬は漢方薬の方がシンプルで効果的
気管支喘息の治療を病院で受けたことがある方でしたわかるかと思います。
数種類の薬をたくさん飲まないといけなくなるケースが早かれ遅かれ必ず来ます。
例えば、
テオフィリン製剤
抗アレルギー薬
気管支拡張剤
ステロイド
免疫抑制剤
などの薬をそれぞれ1〜2種類ずつ処方されることが多々あります。
結果的に、合計7~8種類くらいの薬を常用する人は少なくありません。
しかし、漢方薬の場合は1種類または2種類でそれらの薬の効果を全て網羅していることがあります。
例えば、
紫朴湯(さいぼくとう)+通導散(つうどうさん)
二陳湯(にちんとう)+小柴胡湯(しょうさいことう)
二陳湯(にちんとう)+貝母栝楼散(ばいもかろさん)
など漢方薬の場合は、とてもシンプルな処方なのに効果的な治療が多いです。
服用する側にとっても体への負担が軽減につながっています。
③羽生結弦選手のように鍼灸治療を喘息治療に追加すると効果的
喘息になる原因は様々ですが、喘息になると必ず起こる生理現象があります。
それは、全身の筋肉が硬くなることです。
この症状に対して鍼灸治療を取り入れると、相乗効果で喘息治療が効果的に進みます。
特にアスリートで薬を使えない方は、喘息治療に鍼灸治療のみを取り入れている方が多数います。
一番有名なアスリートでは、冬季五輪で出場しているスケーターの羽生結弦選手。
彼は幼少期から喘息治療に鍼を用いてたことはご存知の方も多いと思います。
喘息だけではなく風邪をこじらせたり、早く風邪を治したい・・
など、咳を伴う疾患であれば鍼灸治療はとても効果的です。
④治療をよりシンプルにするために
治療をよりシンプルにしていくことは最も大切です。
・急な喘息発作の対応時には吸入薬が最もシンプル
・普段の体のケアとしては施術所に来て鍼灸施術を受けること
・それもで季節の変わり目にひどくなるのであれば、その期間だけ漢方薬を常用する
という具合に、漢方・鍼灸を喘息治療に組み合わせるとシンプルに治療を進められます。
そのためには、常に過去と最新の医療技術を書物や文献で見比べる必要性があります。
これが常に古代の書物と最新の書物を同時に読む理由です。
常に治療方法をアップデートさせ、より効果的で、肉体への負担が少ない治療を提供できるように精進しております。
お身体でお悩みのことがある方は何なりとご相談ください。