どんな栄養素を補給したら良いのか

不妊や病気で悩んでいる方の一番多い質問です。
多くの人は、自分に足りない物を補うことが一番の治療だと考えます。

でも、本当にそうでしょうか。
日本人はそんなに何もかも足りない生活をしているのでしょうか。

・日本という国で生きていたら栄養素が不足してしまう国なのかな
・サプリメントを大量に摂取しないと栄養素は不足してしまう人種なのかな
・たくさん栄養補給をすれば、貧血のような症状は全て改善するのかな

私たち日本人が本当に栄養不足のような状態だとしたら、
上記の疑問が湧いてきたので、今一度整理してみようと思いました。

今いろんな病気に悩んでいたり、不妊治療中で困っている方で、
・なんか手軽にとれるサプリメント摂ろうかな・・・
・栄養は大切だよ!とYouTubeで情報知ったけど・・・
などとサプリメントを生活に取り入れようか考えている方は、
是非最後まで読んでみてください。
何かの良いきっかけを掴むことができると思います。

〜〜〜〜目次〜〜〜〜
1、日本人はもともとどんな食生活をしていたのだろうか
2、栄養不足で不妊や病気になるのだろうか
3、栄養の吸収障害とその治療について
4、栄養補給より内臓のダメージの回避が先決
5、まとめ、栄養補給は、”内臓治療”を行なってから

1、日本人はもともとどんな食生活をしていたのだろうか

 

日本人はもともと農耕民族で、
海から上空に吸い上げられた水が大地を潤し、
溜まった水で水田を作り米を主食とし、
降った雨水で潤った森林で作られた木の実やきのこ等の菌類を摂り、
海で撮れたミネラル豊富な魚介類を海に出れる日だけ漁をして食べてきました。
従って、海の幸も山の幸も豊富に取り揃えているので、
栄養素に富んだ国に生きている民族です。

世界で数少ない海洋国家に生きる我々日本人は、
農耕民族のように狩りや狩猟を行い、
動物の肉を大量に食べることもありません。
魚も漁に行ける時にしか食べないので、
タンパク質は少量でも生きていけるのが日本民族です。

つまり、

”少ないタンパク質で、海や大地から豊富なミネラルなどの栄養素をもとに
生きるために必要な筋肉や体の組織、必要なエネルギーを作り出せる”

という体の構造をもった民族だと言えます。

2、栄養不足だから不妊や病気になるのだろうか

 

結論から言いますと、

多くの方は”栄養不足”ではなく”栄養の吸収障害”

によって病気や不妊になると僕は考えています。

大半の人が栄養不足だと思って栄養価の高いサプリメントを大量に摂取します。
しかしながら、それでも体調が良くならず当店を来院される方が後を経ちません。
特に不妊治療をされている方はあれもこれも手を出してはいますが、
全く効果が出ていないのが現実です。

さらに、その現実にぶち当たって気づいてくれれば良いですが、
多くの方は気づかずに増え続けるサプリメントや薬を飲み続けて、
体を壊している方も多数見受けられます。

もちろんサプリメントの質にもありますが、
良いサプリメントを服用しても変化がない方も多数いらっしゃいます。

したがって、
ビタミン・ミネラルなどのサプリメントを摂取しても今ある症状が改善しないのは、

栄養の”質や量”ではなく、受け取る”器”に問題がある

と考える方が妥当性が高いのではないでしょうか。
この器の異常が、内臓機能の低下による”栄養の吸収障害”です。

3、栄養の吸収障害とその治療について

 

多くの日本人は、日本人が元来行なっている食生活を行うと
内臓から分泌される酵素で分解されて、
酵素や腸内細菌によってエネルギーを産生して
栄養素を体内へ送り込む仕組みを生まれつき持っています。

ですが、

現代の多くの日本人は現代の食事が原因で
その消化酵素と微生物の働きが抑えられてしまっているため、
消化・吸収に必要なエネルギーを生み出すことも
栄養素を分解・吸収・代謝する事もできなくない状態にあります。
この状態が、栄養の吸収障害です。

栄養の吸収障害になっている状態では、
いくら栄養補給の目的でサプリメントや薬を投与しても効果を得ることができません。

逆に内臓の機能をニュートラルな状態へ戻すことができれば、
普段の食事だけで十分な栄養素を補うことができますので、
そもそもサプリメントの常用は必要なくなります。

この治療として、栄養素を受け取る器の治療=”体質改善”が大切です。

4、栄養補給より内臓のダメージの回避が先決

 

”体質改善”は日々の努力が必要ですが、
我々が栄養の吸収障害が防ぐために、
普段できる対策は一体どういうことがあるのでしょうか。
日常での対策についてまとめてみました。

①小麦を摂取しない

小麦に含まれるグルテンは日本人の8割は分解する能力がありません。
その分解できなかったグルテンが、腸粘膜を破壊して穴を開けます。

これを避けるには、

・小麦の摂取量を減らすこと
・小麦粉を米粉へ切り替える

などの対策を行うと良いです。

②自然の砂糖であっても砂糖を摂取しない

砂糖を摂取する腸内に悪玉菌が増加します。
その悪玉菌の増加により短鎖脂肪酸が作れなくなくなり内臓が破壊されていきます。

〜短鎖脂肪酸について〜

A)短鎖脂肪酸とは?
短鎖脂肪酸は、ヒトの大腸において消化されにくい食物繊維や
オリゴ糖を腸内細菌が発酵することにより生成されます。

B)短鎖脂肪酸の役割
・上皮細胞の増殖や粘液の分泌
・水やミネラルの吸収のためのエネルギー源
・肝臓や筋肉、腎臓などの組織でエネルギー源
・腸内を弱酸性に保ち、有害な菌の増殖を抑制する
・大腸の粘膜を刺激して蠕動運動を促進する
・ヒトの免疫反応を制御する  etc

③冷凍食品や加工品を摂取しない

加工品や冷凍食品には、
輸送時や保管時に雑菌が繁殖しないように
大量の農薬や防腐剤、抗生剤が添加されています。

さらに、
加工品のアルミ包装やビニル包装にもそれらの薬剤が噴霧されて、
雑菌が繁殖しないように厳重に扱われております。

これの薬剤(抗生剤や防腐剤、農薬)により腸内細菌の破壊して、
内臓の破壊を促していきますので、これらは控えることが大切です。

④大型魚類は食べる回数を減らす

シーチキンやマグロ等の大型魚類には有害金属のがたくさん含まれています。
有害金属は体を作る栄養素よりも化学的な反応が早いので、
栄養素を吸収する前に有害金属が先に吸収されてしまいます。

結果的に、体に必要な栄養素が失われていく要因になっていきます。
ですので、缶詰や大型魚類は意識して減らすことをおすすめします。

5、まとめ、栄養補給は、”内臓治療”を行なってから

 

「妊活にどんなサプリメントを摂取したらいいですか?」
「この病気に、必要な栄養素は何ですか?」
「ビタミン、ミネラルを摂ったらいいと栄養士や医師から言われたけど?」

という質問をよく受けます。
当店では、基本的にミネラル塩を摂取していれば十分です、とお答えする方が大半です。
妊娠時に必要な亜鉛などの補給の目的で牡蠣由来のサプリメントを
ご提案することはありますが、これは特別な場合のみです。

多くの方は、ビタミンやミネラルが不足しているのではなく、
それを吸収できない体質になっていることが問題です。

それらの原因を除去と体質改善へのサポートを行うことで、
日本人らしい食生活で十分に”栄養補給”は可能です。
その為に、”内臓治療”ということを重要視して日々治療を行なっております。

今もし元気がなくて、栄養不足なんだろうか、
と思ったら”栄養の吸収障害”を疑ってみてください。
その時に必要な治療は”栄養補給”ではなく”内臓治療”なのかもしれません・・・。