よもぎ鍼灸院は2020年から北海道東川町でひっそり開業しました。
妊娠前から産後まで幅広くサポートさせていただくコースである『妊産婦・妊娠サポートコース』は開業当初から続けているコースです。
不妊治療を扱うのであれば、分かりやすく『不妊治療コース』と名乗れば良いかもしれませんが、なぜあえて不妊に特化しないことにこだわったのか、を簡単に整理してみたので、これから結婚・妊娠・出産をご希望される方は是非ご覧ください。

[目次]
・ゴールは「産む」から「産後、子供と楽しい時間を共有する」へ
・産後に起こる病気のキーポイント
・治療のカギは血行不良の改善〜当鍼灸院が行っている産後治療〜
・産後のケアよりも大切なことは、妊娠・出産までの教育
・一人で悩まず、抱え込まず

ゴールは「産む」から「産後、子供と楽しい時間を共有する」へ

不妊治療のゴールは一体なんでしょうか。
もちろん『子供を産むこと』が目標です。

では、よもぎ鍼灸院の『妊産婦・妊娠サポートコース』は目標は一体なんでしょうか。
このコースの目標は『産後、子供と楽しい時間を共有すること』です。

ゴールを達成すると新たな目標ができる人もいれば、ゴールを達成すると燃え尽きてしまう人もいます。
『産むこと』をゴール設定にして燃え尽きてしまって、結局産まなければよかったなんて人生になってしまってはもったいです。
せっかく時間をかけて妊った子宝だから、産んでからも楽しい時間を共有できたら最高だなと思いました。
そのために我々ができることは、妊娠出産はもちろんのこと子供を産んだ後も健康でいられる体づくりをサポートしてあげたい、と願いました。

では、産後にはどうして健康面でさまざまな不調は出てくるのでしょうか。
その原因は一体なんでしょうか。

産後に起こる病気のキーポイント

参考程度ですが、産後に起こる病気には、産後鬱、自律神経系疾患、リウマチ、自己免疫疾患、喘息、蕁麻疹、子宮復古不全、二人目の不妊などがあります
そして、産後に起こる病気の原因は【血液の汚れ】が大きく関与している、と言われています。

普段からお世話になっている漢方薬の書物の中に『病名漢方治療の実際 ―山本巌の漢方医学と構造主義ー』という書籍があります。それには下記の原文が記載されています。それを簡単に要約すると、
『産後にはさまざまな病気が起こるが、どれも難治性なので早い段階で上記の薬を服用し予防せよ』
という意味になります。

実際にこの教えの通りに漢方治療や鍼灸治療を運用しますと、冷え性、肩こり・腰痛などの痛みから鬱などの自律神経疾患まで改善していくのが目に見えてわかります

(芎帰調血飲第一加減 を詳しく知りたい方は→コチラ

~~~~以下引用:『病名漢方治療の実際 ―山本巌の漢方医学と構造主義ー』著者:坂東 正造~~~~
『女性は産後、関節リウマチ、気管支喘息、蕁麻疹をはじめ、数多くの病が発生する。しかも難治性である。これを予防するため産後直ちに芎帰調血飲を服用し、1~2ヵ月後から芎帰調血飲第一加減を用いる。
西洋医学的にはあまり注目していないが、産後に発生する病気は非常に多い。それに気づいて早く治療を始めるほど結果がよい。その主役は駆瘀血薬である。古人は、よく産後の悪露尽きずといっている。これは現代医学の悪露が止まらないという意味ではなく、産後に出てしまわなければならない悪血、古血が体内に遺って排出されないという意味である。そのために病気が起きると考え、産後の瘀血といって、これを除けばよいと考えた。』
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血行不良の改善が産後治療のカギ

よもぎ鍼灸院の産後の治療は、血行不良の改善をメインになります。
よもぎ鍼灸院が行っている鍼灸と漢方薬を使ったどんな治療をしているかご紹介いたします。ただ単にマッサージしたり、体を温めたりする方法では産後に起こる大きな病気を未然に防ぐことはできません。予防のための適切な治療を行うことが、とても大切です。

①骨盤内の血行を改善する

産後に骨盤内の血行が低下する要因は2つあります。
・化学的要因:出産時に空気に触れ血液が酸化します。その酸化し汚れた血液が体内に残ってしまいます。この血液が骨盤内の微小な血管を詰まらせることにより骨盤内の血行障害となります。
・物理的要因:出産後に子宮が骨盤内戻るときに、きちんと骨盤内へ戻らずに骨盤内の他の臓器が物理的な圧迫を受けてしまい血流が低下します。

これに対して当鍼灸院では下記の治療を行って対応しています。
化学的な要因には、芎帰調血飲第一加減 のような漢方薬を中心に数種類の漢方薬を組み合わせた治療を行ってます。汚れた血液を吸収して便に流すような生薬の作用を利用します。
(芎帰調血飲第一加減 を詳しく知りたい方は→コチラ
物理的な要因に対しては、鍼灸治療を行います。鍼治療による内臓反射を利用して子宮をその人本来の位置に戻すこと、それに加えて骨盤内及び骨盤付近の筋肉の緊張を和らげることで、骨盤の動きに柔軟性を取り戻していきます。この柔軟性が骨盤内の血管の動きを改善し、自然と血流を改善させます。

②出産後の体力を回復させる漢方の技術

体力を回復させる漢方薬といえば、補中益気湯や人参養栄湯などの漢方薬を思い浮かべる方が多くいます。
体力がないから東洋医学でいう『虚証』だから『補剤』を使えばいいので、補中益気湯や人参養栄湯を選択する人がしばしばいらっしゃいます。しかし、実際の現場の感触では、補中益気湯や人参養栄湯で元気になった、または体力が回復した人は数%もいません。元気になりましたと言葉では言う人もいますが、脈・舌・腹部の触診や望診などの体表の診察を行うと身体は正直な反応を示します。

理論と臨床は全く違う、という一言で片付けてしまえばその通りです。

しかし、実際運用してみて感じることはそれだけではないように感じています。
特に『虚証』に至る過程を押さえると、体力回復が格段に変わります。この方法は、補中益気湯や人参養栄湯が考案された時代よりももっと古い時代に執筆された古典である「金匱要略(きんきようりゃく)」に書かれている「虚労(きょろう)」を、私共なりに解釈し、漢方薬を運用してみました。

③精神的な症状の治療

東洋医学は心と身体を一緒に考える医学です。
言葉では分かりにくいですが、生理前になれば多くの女性がイライラするように気質的なトラブルが精神状態に影響することは多々あります。

産後も同じで子宮の位置がズレて、骨盤内の血流が変化し、ホルモンバランスも崩れれば、イライラなどの感情の変化が起きます。

当店では、漢方治療で産前にこの症状を予防するために老廃物の除去能力の高い生薬で治療を行い血管内をきれいに保ち、産後に備えます。そして産後は柴胡、桂枝、竜骨、牡蠣などの自律神経を整える生薬を利用して症状を最小限に食い止めらるように治療を進めていきます。
また、鍼灸治療では精神的に落ち着くツボへのアプローチを行います。特にお灸の熱が体の深部に届くと、自律神経の緊張が取れいきますので、一人一人にツボを確実に選定して、的確な治療を行っていきます。

本当に大切なのは、産後のケアではなく妊娠前の教育

では、なぜ『産後ケアコース』にしなかったのでしょうか。
それは『産後ケア』の重要性は理解していますが、それよりも『妊娠前の教育』がとっても大切だと考えているためです。
流産や産後などの大量出血時に芎帰調血飲→芎帰調血飲第一加減 を飲むのは漢方医なら誰でも知っていますが、西洋医学しか知らないメディカルスタッフは全く教えてくれません。実は、この考え方は江戸時代以前は医師どころか出産を経験した母や祖母までが知っていて、言い伝えのように教えてくれた内容になります。
今では核家族化が進んで、伝承してくれる世代がいなくなった現代の女性たちが最も苦しめているのは、間違った情報にあると考えています。間違った情報から壊れてしまった身体を基に正常な状態に戻すには時間もお金もかかってしまい、時間が迫っている妊活中の女性の精神状態をより苦しめてしまいます。
そんな一人で悩んでしまっている女性を産まれる前も、産まれてからもサポートできる鍼灸院にしたい、と思い『妊産婦・妊娠サポートコース』が生まれました。

一人で悩まずに、抱え込まず

今でこそ出産時の安全性は向上されていますが、命がけで新しい命を生み出すわけですから産後は体力が低下し、体調を崩される方は沢山いらっしゃいます。

漢方や鍼灸などの東洋医学は、出産リスクの高い時代に考案された技術だからこそ、妊娠・産後に対する沢山の知恵が凝縮されています。もちろんこられの知識や技術を十二分に発揮するには、ちょっとしたコツが必要にはなってきますが、上手に産前産後に取り込んでいけば、元気なカラダづくりの手助けになり、産まれてくる新しい家族と楽しい時間を共有できるのではないでしょうか。

一人で抱え込み、一人で悩んでしまう前に東洋医学の知識・知恵が多くの女性の支えになって欲しい、と願いを込めたコースが『妊産婦・妊娠サポートコース』です。

 

〜〜参考文献〜〜

きちんと治せる漢方を最短コースで学ぶための山本巌流漢方入門―基本病態と基本方剤と生薬  著者:新井吉秀
病名漢方治療の実際 ―山本巌の漢方医学と構造主義― 著者:坂東 正造
漢方丸薬で難病を治す―山本巌漢方を発展させたら丸薬にたどり着いた 著者:日笠 穣
漢方と現代医学と 漢方診療の覚え書 著者:緒方玄芳

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妊産婦・妊娠サポートコース¥5,000(税込)

よもぎ鍼灸院では不妊治療を行ってます。子宝鍼灸と子宝漢方(煎じ薬)を同時に扱える道北唯一の鍼灸院です。
不妊治療に力を入れている鍼灸院で働いてた経験から産前だけでなく産後のサポートの重要性を感じたので、妊産婦・妊娠サポートコースというコース名にしました。

【目安時間:初診1時間20分/再診50分】

ニュースキャンセラピー短時間コース   鍼灸施術料+¥2200 (税込)

*ニュースキャンの詳細→ニュースキャン
ニュースキャンには鍼灸にできない体の調整機能があります。鍼灸と合わせて行うことで相乗効果で体が自然に治す力を高めてくれ、治療効果をより持続的にしてくれます。水曜日や土曜日に健康相談室にてニュースキャンのセッションの細かい説明や生活指導を行い、それを基にこのコースの治療プログラムを構成いたします。完全オーダーメイドの治療になります。
お得な回数券(3回券)税込¥4500(1回あたり¥1500)も販売しています(有効期限なし)
【利用条件】
①鍼灸院に通院されている方
②1年以内に健康相談室ヂアロークでニュースキャンのセッションを受けられている方
③健康相談室の利用状況によるので水曜日と土曜日は予約不可

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【漢方薬の対応可能な領域】循環器、呼吸器、産婦人科、耳鼻科、小児科、泌尿器、皮膚科、整形外科、眼科、神経内科、精神科、脳外科
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