冷え症に有効な薬といえば、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。
もちろんですが、すべての西洋薬は石油由来なので体を冷やす方向にしか働きません。
体を温めるという治療は東洋医学にしか出来ない治療技術であり、
その薬といえば自然の生薬であることはご存知かと思います。
一般の方でしたら、生姜(生薬名:しょうきょう)を思い浮かべる方も多いかと思います。
医療従事者であれば国民皆保険制度の保険診療内で扱える生薬の”当帰(とうき)”という生薬を思い浮かべる方も多いです。
しかし、一般用販売用の生薬にはその生姜(生薬名:しょうきょう)や当帰(とうき)より
はるかに効果の高い鹿茸(ろくじょう)という生薬があります。
今回はその鹿茸(ろくじょう)という生薬のご紹介です。
今現在、
・不妊症、更年期などの婦人科系疾患
・癌、リウマチなどの難治性疾患
・うつ、統合失調症などの精神疾患
・パーキンソンなどの神経性疾患
または、
・これらに悩んでいる方がお近くにいる方
がお読みになると、その知人の治療のサポートにつながります
ご興味ある方は、是非最後までご覧いただけると幸いです。
鹿茸(ろくじょう)の効能については下記の会社が丁寧にまとめてます。
一度ご参照してから記事を読むと理解が深まると思います。
【(株)ウチダ和漢薬】
https://www.uchidawakanyaku.co.jp/kampo/tamatebako/shoyaku.html?page=367
【救心製薬(株)】
https://www.kyushin.co.jp/herb/herb01.html
〜〜〜〜目次〜〜〜〜〜
1、冷えを伴う疾患にはどんな疾患があるのか
2、植物性生薬より治療効果が高い動物性生薬とは一体何か
3、どうして国民皆保険制度で動物性生薬を扱えないのか
4、リウマチ患者ですら平常体温の上昇させるパワーを持つ鹿茸(ろくじょう)
5、まとめ)鹿茸(ろくじょう)は役割について
1、冷えを伴う疾患にはどんな疾患があるのか
鹿茸(ろくじょう)の最大の効能は『冷え』の改善です。
では、『冷え』を起こす疾患にはどんな疾患があるかご存知でしょうか。
年齢や出産によって多少体質は変化しますが、人には生まれもった体質があります。
ですので、こういう体質の人がこんな病気を起こしやすいという運命はある程度決まっています。
ただしある程度の運命は決まっていますが、
この体質の理解と改善方法の理解で健康寿命はいくらでも伸ばせますのでご安心ください。
さて、これらの体質を東洋医学的に分類する方法の一つに、八網弁症(はっこうべんしょう)という分類があります。
この分類の中で、『寒熱(かんねつ)』と『虚実(きょじつ)』という分類の座標を抜き出したものが上記の表になります。
この4つの部屋に『表裏(ひょうり)』という座標を加え3次元の座標にすると、
8つの座標になるので八網弁症(はっこうべんしょう)と呼びます。
この内、『寒熱(かんねつ)』の『寒(かん)』の分類に属する病気が『冷え』を伴うような病気に該当します。
つまり、鹿茸(ろくじょう)という生薬を必要とする疾患になります。
具体的には、
・癌、リウマチ ・うつなどの精神疾患 ・更年期などの婦人科系疾患
となります。
2、植物性生薬より治療効果が高い動物性生薬とは一体何か
動物性生薬という言葉は、聞きなれない言葉ですが、皆さんはご存知でしょうか。
生薬の分類には植物性、鉱物性、動物性の3つの分類があります。
その効果の強さは、植物性生薬<鉱物性生薬<動物性生薬ということがわかっています。
さて、その動物性生薬とは一体なんのことでしょうか。
読んで字の如く『動物の体の一部を利用して作られた生薬』のことを意味しています。
今回ご紹介している『鹿茸(ろくじょう)』という生薬は、鹿の角を使った生薬になりますので、
動物(=鹿)由来の生薬ということで動物性生薬に該当します。
植物性生薬、動物性生薬、動物性生薬の3つについて簡単にまとめてみました。
①植物性生薬
一般的によく知られているのは植物性生薬で、国民皆保険制度で扱っている生薬の大半を占めます。
例えば、身体を温める作用のある生姜(生薬名:しょうきょう)は生姜(植物名:しょうが)の根っこを利用した生薬です。
他にも陳皮(生薬名:ちんぴ)はミカンの皮を利用した生薬ですし、シナモンと同じ桂枝(生薬:けいし)は桂の木の皮を利用した生薬です。
②鉱物性生薬
一般的にはあまり知られていませんが、国民皆保険制度でよく扱われている生薬が鉱物性生薬です。
例えば、身体を冷やすことで有名な鉱物性生薬に『石膏(せっこう)』があります。
石膏は、子供の時に運動会で白いラインを引くためによく使われています。
その石膏を薬として治療へ応用しています。
この『石膏(せっこう)』には身体を冷やすので熱中症や皮膚炎などに応用されています。
病院で処方される漢方薬の中で、白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)という漢方薬が有名ですが、
この漢方薬に『石膏(せっこう)』が含まれています。
③動物性生薬
一般的に全く知られていなくて、国民皆保険制度にもほとんど扱われていない生薬が動物性の生薬です。
動物性生薬は非常に効果が高く、世界中で高値で取引されている生薬です。
数少ない動物性生薬の中では、蝉の抜け殻から作られる蝉退(せんたい)という生薬が国民皆保険制度で扱われています。
この蝉退(せんたい)は、病院で処方される消風散(しょうふうさん)という漢方薬に配合されており、皮膚の炎症を取り去る目的でアトピー皮膚炎の治療に応用されています。
3、どうして国民皆保険制度で動物性生薬を扱えないのか
国民皆保険制度で扱えない理由ははっきりととした理由はありません。
①価格が安定しない
②供給が不安定である
というのが理由だとは言われていますが、西洋薬にも供給が不安定な薬もありますし、
供給できない製薬メーカーが自己都合で薬の生産を中止してしまう製薬メーカーすらあります。
動物性生薬の効果の高さに不都合が生じる製薬メーカーがあるような気がしますが、はっきりとした理由に関しては不明です。
ただ事実として、動物を大量に捕獲してしまうと、次年度以降に個体数が減り安定した供給ができない、ということは起こっています。
また安定した供給ができないと価格変動が大きくなってしまいます。
現在、日本のインフレにより以前の5〜7倍に相当する1kg3000万円もする動物性生薬もありますので、価格は確かに安定しません。
この価格変動を利用して投機目的に動物性生薬を買い占めてしまうバイヤーも世界には多くいます。
近年、北海道の鹿の角を狙っている台湾メーカーもあるようです↓
『台湾の漢方メーカーが北海道へ』
https://mykoho.jp/article/北海道当麻町/広報とうま「我が郷土」-2023年11月号/当麻町に台湾の大手企業参入/
4、リウマチ患者ですら平常体温の上昇させるパワーを持つ鹿茸(ろくじょう)
リウマチを西洋医学的には体炎症反応が強くなっている疾患です。
一見熱を発しているように見えますが、この多くは血液の汚れ等による血流量が低下して内臓全体が冷えています。
この冷えている部分と熱を持っている部分が両方混在している病態がリウマチ疾患の難しいことろで、単純に温めるや冷やすだけの治療だけではうまくいきません。
このリウマチの患者さんに対してその原因を丁寧に説明して、この鹿茸(ろくじょう)を配合した漢方薬を投与した経験があります。
長期の罹患で体力も消耗し、高齢でただでさえ体を温める能力がないのにも関わらず、この漢方薬を服用後すぐに体が温まり、平常時の腋窩体温が”1.0°”以上上がりました。
最初この内容を聞いた時は、感染症を起こしてきっと熱でもあるんだろうな、と僕自身はあまり信じておりませんでした。
しかし、その後長期間で治療の経過観察したところ感染症を起こした感じはないので、一時的な体温上昇ではないことが理解できました。
別の症例を見ても鹿茸(ろくじょう)という生薬を使うと明らかに『冷え』を改善するな、と感じています。
5、まとめ)鹿茸(ろくじょう)の役割について
鹿茸(ろくじょう)という生薬を一言で言い表すなら、五臓六腑でいう『腎』を治療する薬です。
五臓六腑の『腎』は生命の根幹であり、その作用の一つに”体を温める作用”があります。
この『腎』が崩れると、体全体へ冷え切ってしまい命を失っていきます。
この『腎』を治療する鹿茸(ろくじょう)を使うと結果的に『冷え』が改善されてきます。
『冷え』によって引き起こされる病気として、
・不妊症、更年期などの婦人科系疾患
・癌、リウマチなどの難治性疾患
・うつ、統合失調症などの精神疾患
・パーキンソンなどの神経性疾患
など挙げられます。
こんな病気で苦しんでいる方のサポートになるのが、鹿茸(ろくじょう)の役割です。
現代の西洋薬には出来ないことをサポートしてくれる自然の生薬が多くの人助けになることを心より願っております。